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チェコ  テルチ

3 日目( ウイーン → テルチ → チェスキー・クルムロフ )  2005-6-15

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 チェコに向かう朝、ウイーンのホテルの朝食のバイキングで、真っ先に家内が目指したのは、玉子焼き、いやオムレツを焼いてくれるコーナーでした。 前日、列が長いのであきらめたのです。 トップで焼いてもらってご満悦でした。 朝食を終えて、ロビーで待っていても家内がなかなか戻ってきません。 覗いてみると、外国人老夫妻につかまって何か話しをしています。 行ってみると、ここのオムレツは日本独特のものか、と聞かれて困っていたようで、何とか答えてくれというわけです。 オムレツコーナーには、もっぱら日本人が集まっていましたし、そもそもこのコーナーは日本人へのサービス用に作られているのかも知れません。 そこで、このような質問が出たのだろうと思います。 チーズやら何やら沢山入っているので、これは日本の伝統的なオムレツ(玉子焼き)とはいえません、と答えておきました。アメリカからの二人でした。 なお、この後のチェコでも感じたことですが、ここへきて、生野菜、特にトマトとキュウリの味が濃厚で、昔の味はこうだったと思い出すほどおいしいのです。 日本の野菜、スーパーの野菜は間違っていますね。

 ホテルには、ベンツの大型バスが迎えに来ました。 チェコ人運転手が乗ってチェコのブルノから来たそうです。 これからチェコへ行くからチェコのバスを使うのは当然ですが、実はオーストリアのバスよりずっと安いのだそうです。 この大型バスに10人では大変もったいない気がします。 見ていると、大体において、米国人のグループは巨大で、バスもぎっしり満員です。 なぜでしょうか。
こチらの観光バスには、運転席横だけでなく、中央部にもアッパーデッキの客席に直接上がれる入り口があり、大変便利です。 そういえば、ヨーロッパにはずっと以前からありましたが。 日本では見た記憶がありません。 あるのでしょうか。

  ヨーロッパで、国境を陸路で越えたことは、何回かありましたが、今回も興味を持って国境越えの時を待ちました。 オーストリア側のゲートでは、意外にもパスポートの提出を要求されました。 でも、出入国のスタンプが増えることはうれしいことです。 チェコ側のゲートはフリーパスでした。 さっそくゲート近くにあるスーパーのような店でチェココルナに交換しました。 1コルナが大体5円です。 この店の様子も、走り始めてからの窓からの景色も、なんとなくオーストリアとはちがうように思えます。 オーストリアは、町も畑も公園のように整備されていますが、こちらでは若干ですが整備できていない、素朴というか、汚れが少し残っているというか、そんな感じです。 ただし、この感想は国境近くだけの印象で、その後まったくそうは思わなくなりました。


 オーストリアから陸路国境を越えて、最初に訪問したのがモラヴィア地方のテルチです。 
「モラヴィアの真珠」といわれる、小さくて美しい町です。ユネスコの世界遺産に登録されています。 この町は、12世紀から始まったようですが、14世紀に優雅なルネッサンス風の町に発展したということです。 いろいろな変遷を経て、最後は1945年までリヒテンシュタイン家の所有だったということです。 領主ザハリアーシュが、1530年の大火で全焼した町をルネッサンス様式および初期バロック様式で立て直させた当時の姿のままだそうで、絵のような美しい町が残っています。 まるで、おとぎの国に迷い込んだような印象です。
 ルネッサンス様式の建物は、スグラフィット方式(後述)の壁で飾られています。 赤瓦と石畳は、ヨーロッパ中世の町並みに共通していますが、どうやらここはルネッサンス色が濃厚な国のようです。 町は隅々まで清潔で、実に気持が良い雰囲気でした。 これは、このあと、チェコをあちこち歩いても、ずっと変わらない印象でした。

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 見学したテルチ城も、もともとゴシック様式だったのを、ザハリアーシュがイタリアの建築家を呼んで、建物も内装もルネッサンス様式に改築させた建物とのことです。 ゴシック様式、ルネッサンス様式、バロック・・・これから悩みそうです。 どうやら、おとぎの国のように見える様式が「ルネッサンス様式」かもしれないと、きわめて幼稚な整理法を思いつきました。

 この小さな町は、空から撮影したビデオを見ると池に囲まれていることが分かります。 緑と池に囲まれた美しさは見事です。
レストラン、ウ・ザハリアーシュでの昼食のとき、初めてチェコ自慢のビールを味わいました。 日本のビールによく似た、大変飲みやすくておいしい味でした。 ハムロールとビーフのクリームソースがけとチキンのフィレでした。
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 ここ、テルチにも小学生、中学生、そして高校生もグループで来ていました。 我々に、にこにこしながらグッドモーニング、と声を掛けてくれました。 とても素直な良い子のように見えました。 チェコの旅を気持良くスタートできました。

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