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チェコ  クトナー・ホラ

7 日目 ( プラハ → クトナー・ホラ → コノピシュチェ城 → プラハ )  2005-6-19

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 プラハから遠出です。 東へ約65kmの中部ボヘミアの小さな都市、クトナー・ホラです。 かつては、プラハに次いで繁栄したということですが、今は、とても静かな町です。 このあたりはタバコの産地で、この町に、フィリップ・モーリスの大きな工場もありますが、にもかかわらず、印象は、ひっそりした町です。 でも、昔の賑やかさはたいしたものだったとのことです。 13世紀後半に銀山が発見されて、銀貨が生産されて大変裕福な町になったそうです。 ここに王国造幣局が置かれて、一時は宮廷都市にもなったといいます。 山形県の銀山温泉を思い出しますが、スケールと文化の違いが対照的です。

 ここの見どころ、聖バルバラ大聖堂は後期ゴシックを代表する建造物で、圧倒的な存在感を示す尖塔を持っています。 聖バルバラは鉱山労働者の守護聖人で、堂内の壁画も聖人たちではなくて、銀鉱で働く人々が描かれています。 このような聖堂は珍しいのだそうです。 この大聖堂の規模はプラハ城の聖ヴィート大聖堂に次ぐ大きさだそうですが、当初の計画では現在の2倍の奥行きだったそうです。 はるか高い天井を見上げると、完成していった時代の違いがわかります。 現在のままの大きさで、建設は中断してしまいましたが、これは銀を採り尽くして、資金がなくなったからとのことです。 

 大聖堂を出ると、大きな建物旧イエスズ会大学があります。なかなかの建物ですが、現在売りに出ているそうです。 日本円で1億円だそうです。みなさま、いかがですか。
聖バルバラ大聖堂 これが1億円で
売りに出ています
この張り出し部がトイレ
写真をクリックすると大きな画像が出ます
 
 町を歩くと、さすが、いろいろ古い立派な建物がたくさんあります。 国王の家臣が滞在したという現在の鉱山博物館には、ゴシック様式の美しい出窓があります。 その出窓の近く、コーナー部分にも小さく張り出た部分がありました。 でも、出窓ではなさそうです。 なんと、これはトイレだそうです。 今は塞がれていますが、もともとは「穴」があったとか。下は立派な公道です。 中世の道路は、大変だったそうです。 雨で洗い流されるまでは・・・・。 タイミングよく(悪く)下を通りかかった人もいたのでしょうが・・・・。

 歩いてみると、クトナー・ホラの最大の見どころは、小さなごく普通の家々の町並みです。特に細い路地の雰囲気は素晴らしいものがあります。 チェスキー・クルムロフやテルチとちがい、もちろんプラハともちがい、もっとモダンな感じがします。 ルネッサンス風ではなく、もっと素朴で、ややアールヌーヴォー的な雰囲気もあるような、とても落ち着いたしかしカラフルな家々です。 空き地があって、そこに建てる家のデザインが問題になったそうです。 今、その家は、さりげなく、他の古い家々のなかに収まっているように思います。 地元でも評判は、まぁいいじゃないか、ということだったとか。 

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右の黄色い建物が新築の現代建築

 墓地の人骨を集めて、(供養のために)部屋の装飾としたという恐ろしい教会の地下室も見ました。ヨーロッパには各地にあるそうですが、我々には理解しにくい伝統です。 我々の女性メンバーの中には、怖くて入れなかった人や、その夜、眠れなかった人がいたようです。 写真はかなり撮りましたが、お見せする気持にはなりません。
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