チェコの無宗教率と離婚率、いずれも60% |
資料によると、チェコでは、 ローマ・カトリックが39%、 無信仰が約40% フス派の流れを汲む兄弟団が約2% フス派が1% とのこと。 Tさんは、無宗教が60%と云っていた。 「無信仰」と「不熱心な信者」の合計かもしれない。 チェコでは、日曜日に教会に行く人が少なくて、教会が経営困難とのこと。 そのため、日曜日のミサをやらないところも多いし、やってもごく簡単にすませ、コーラスもオルガンもないところが多いとのこと。 この信仰への無関心の原因を、社会主義体制にあったことで説明する人もいるし、その要素もないことはないが、同じ条件のポーランドやハンガリーではこのような現象がなくて、説明できないという。 我々に近いという点で、ホッとする部分もあるが、ヨーロッパの国としては他の国とちょっと違うところであろう。 こちらはもともと「無信仰」だが、雰囲気が好きだし、音楽の楽しみということで、これまでヨーロッパや米国の日曜日のミサでオルガンや賛美歌を聴くことを楽しみにしてきただけに、この国の日曜日は、やや意外である。 なお、念のためだが、チェコ共和国を構成する民族は、 チェコ人94%、 スロヴァキア人3%、 その他ドイツ人、ポーランド人、ハンガリー人、ロマなど、 だそうである。 ヤン・フスがローマ・カトリック教会を批判して処刑されて始まった宗教革命以来、激しいカトリックとプロテスタントの争いで、ついにはプロテスタントが追放されてしまったという結果が、現在のチェコの宗教の実態を示す上の数字に出ていることにも、ある種の感慨を覚える。 さて、信仰とは無関係だろうが、いや少しは関係があるのだろうか。 チェコ人の離婚率がなんと60%であるという。 無信仰の高さよりも驚いてしまう。 しかも、その半分は、結婚後1年以内の離婚だそうだ。 チェコでは、「専業主婦」の妻はいないという。 夫よりも早く、朝7時、8時に家を出て、仕事を済ませ、3時過ぎに帰ってから家事をするのが普通とのこと。 でも、だから離婚率が高い、というのだろうか。 そもそも、このチェコの人たちを見て感じたことをまとめると、チェコ人は、 @ 美的なバランス感覚に大変すぐれていること (壁を塗りなおす際などの、パステルカラーを使った色彩のセンスは抜群である) A 新製品や新技術に飛びつくような過度な好奇心は持たないこと (ヨーロッパ一般に言えることである。 経済的余力の問題だけではなさそうである) B 民族や伝統、習慣、生活に誇りを持っていること (これも、石の文化の伝統だが) ということになるのだが、離婚率の高さに、まったく結びつかない。 いや、ひょっとすると、こうした@〜Bのような人たちの時代から、世代交代で人も世も変わってきたことが、その原因である、ということだろうか。 不思議である。 |
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